陰キャでも飼える錦鯉!中級編 どんな餌の種類があるの? 成分とは?
鯉の餌を知ろう
野生の鯉の食性
ぶっちゃけ鯉の餌なんてなんでもいいと思われている方も多いのでは?
私もその一人だった。なぜなら釣りをしている人なら共感してくれると思うが、鯉はなんでも食べるしなんでも釣れる。
パンからミミズはたまた水草まで多種多様な種類の餌を食べる。アメリカザリガニの天敵として真っ先に名前が上がるほどだ。それほどまでに鯉は雑食性が強い!とても強い!
しかし、管理されている錦鯉はどうだろうか?
錦鯉の食性
人の手で管理された鯉だと何かと心配だろう。特に色や体型を厳選して繁殖させているため、生物としての強さは野生の鯉に及ばないのは間違えない。
一方で鯉はとても強い生物であるため、結論としては変なものを与えない限りある程度は大丈夫だろう。
しかし、色や体系、サイズをよくしていく、一定に保つにはある程度餌を管理してやる必要がある。
餌の種類
ホームセンターで売られている餌
安く、リーズナブルな価格で購入することができある程度の維持は可能。
品評会など興味なければ十分効果が期待できる。
インターネットなどで手に入る高級な餌
やはり鯉の質(体形、色)を維持したいのであればある程度餌にはお金をかけるべきだと考える。理由は後述する。
しかし、どれを選んだらよいのか迷うだろう。はじめは私もそうだった。
沈下性と浮遊性
何やら聞きなれない単語だが、しっかりとした意味がある。
パッケージの隅っこに書かれていることが多い。
沈下性
その名の通り沈む餌で活性が低い時や単独飼育しているときはこの餌を選ぶといいだろう。
浮遊性
こちらは浮く餌。水面を漂う。活性の高い時期や複数で飼育している場合はこちらがおすすめ。
沈下性は消化に悪い?
浮遊性と沈下性で餌の消化が違うのではという話もある。その理屈としては密度の違いにより餌は浮くか沈むかしているからだ。
イメージとしては沈下性は餌がカチカチでよく沈み、浮遊性はふわふわとしている。そんな感じのイメージを持ってもらえればわかりやすい。
鯉や金魚は咽頭歯で餌を噛んで腹に押し込むため気にしなくてよいだろう。
浮遊性と沈下性どっちがいいの?
結論水槽で飼うならどちらでもいい。しかし、単独飼育の場合は沈下性をおすすめしたい。単独で飼育すると鯉はかなりビビりな性格になり、水面の餌をなかなか食べてくれないからだ。
絶対食べないわけではない。
慣れてくると水面に顔を出して餌をねだるようにあるだろう。
色揚げ用
色の成分
カテキン
植物由来の成分で、人間の食べ物にも主にお茶などの植物性の食べ物に含まれていることがある。このカテキン実は色素を持っているといわれており、色揚げ効果が期待できる。
アスタキサンチン
自然界にありふれた色素であり※カロテノイドの一種である。
※カロテノイド・・・自然界に存在する色素。およそ600種類以上あるといわれる。
ちなみに有名な話ではアメリカザリガニが赤い理由がこのアスタキサンチンを枯葉などから摂取することで赤い体色になっている。アスタキサンチンやカロテノイドなどの餌を与えなければアメリカザリガニは退色する。
スピルリナ
青色の色素であるため色揚げに効果があるのか?ということなのだが、キョーリンが販売している「咲ひかり朱雀」などに大量に配合されており、強力な色揚げ効果があるようだ。
色揚げ効果のある餌のメリット
なんといっても退色を防ぎ、色にツヤを与えることで品評会で勝てる鯉を育成できる。
赤はより濃い色になり黒にもツヤが出るだろう。
しかしながら、色を退色させない、色を上げたい場合は環境要因もあるため別で解説をする。
色を上げるためのサブアイテムとして使用するのが良いだろう。
色揚げ効果のある餌のデメリット
どちらかというとこちらが気になる。それはなぜか?
白地の黄ばみ
どうしても色揚げ効果のある餌をやると鯉の白地が黄ばんでくる。これはもともとの鯉のポテンシャルもある。
しかしフラミンゴなどもアスタキサンチンを含む餌を食べなければ白いままであり、色素のある餌を食べると初めて白い羽がピンク~赤に染まる。
これは鯉にも言えることで、色素の餌を食べることで白地を赤まではいかなくとも、黄ばみが出てきてしまう。
消化
スピルリナなどの色素成分が消化に悪いといわれている。そのため腸が栄養を吸収しにくいようで通常の餌で育てた鯉と比較すると成長が悪いといわれている。
消化の対策として、キョーリンではひかり善玉菌を配合して消化に負担をかけないような製品を販売しており、消化吸収の良い製品もあるにはある。
値段
色揚げ剤が配合された餌はとても高い。通常の餌と比較すると2倍くらいする。
増体用
増体用とは
鯉でしか聞いたことがない専門のえさ。タンパク質と資質が多く配合されており、魚の肉体を育てることを意識した配合で生産された餌である。
タンパク質と脂質は人間でも筋肉などを育てる際に重要な物質である。ちなみに人間の肌や髪などもタンパク質成分が含まれている。
魚にとってもタンパク質は重要な物質であるといえる。
増体用のメリット
品評会用
品評会の鯉を育てる際にプロがよく使う餌。タンパク質と脂質がほかの餌と比べて非常に多い。よく食べさせて体を大きくしたい場合に非常におすすめ。
品評会ではラグビーボールのような迫力のある体型が良い体形とされる。品評会で勝てる鯉は体型が良くないと入賞することができない。
そこで大きく迫力を持たせるために夏を通して与える場合が多い。
長さが欲しい
栄養価の高い増体用の餌をやると必然的に大きくなる。そこで稚魚から早く大きく育てたいなら、増体用を与えるのが良いだろう。
増体用を与えるタイミング
増体用の餌には与えるべきタイミングがある。それは夏だ。なぜ夏なのか?
それは水温が上がって活性が上がり、水槽や池でよく泳ぐからだ。
前回泳がなければ消化しないと記載したが、実際増体用は消化のためにたくさん泳がないと消化ができない。動かない冬に与えると消化不良を起こしてしまう。
増体用のデメリット
消化不良の要因となる
水温が高い時期に与えないと消化不良で鯉を殺してしまう。
水温が高いとよく泳ぐ → 泳ぐことで餌を消化できる → 消化されて初めて身になる
しかし、この過程を行うためにも増体用は消化カロリーが多いためその分よく腸を動かさなければならない。つまりよく泳がさないといけない。
冬などじっとしているときは与えてはならないのだ。それすなわち消化不良が発生するため。
ほかの餌と比べて成長が早い。
はて?デメリットとは?と思うかもしれない。実際はこれがデメリットになることがあるのだ。それはなぜか?
考えてみてほしい。水槽の中で育てている鯉が大きく育ってしまったら、、、
水槽を大きくすれば済むが果たしてできるだろうか?
答えはノーだろう。
水槽ではいかに小さい状態で健康に鯉を保つかが非常に重要であり、鯉を成長させてしまうと飼えなくなってしまう。
水槽で飼育しているなら、栄養価がいい餌だからと増体用に手を出すのは控えたほうがいいだろう。
低水温用
低水温用とは
前回のおさらい
一般的な餌と比べてタンパク質が少ない餌で消化に優しい。タンパク質が多くなるとその分消化するのにエネルギーを使う。
前記事で動かなければ消化されないと書いたが、消化するにはある程度泳がなければならない。
冬は活性が下がり夏と比べると泳がなくなるため、食べ物が消化されない。
胃の中で食べ物が腐敗したり、消化不全で命を落とす。
しかし餌をやらなければ痩せてしまう。
そこで考え出されたのがタンパク質を減らした配合にすることで消化をしやすくする低水温用の餌が誕生した。
低水温用のメリット
冬場での痩せを防止し体型を維持できる
冬場でも多少泳いでいればごく少量に限り与えてもよい。
低水温用以外の餌を与えてしまうと、消化系のトラブルで死んでしまう可能性が高い。
締め飼い
低タンパク質なので成長が遅い。
栄養価がほかの増体用などと比べて低いと言い換えてもいい。
なぜメリットなのかというと増体用との反対で、成長が遅いことで鯉を水槽で長く飼うことができる。こういった成長速度を落としてより長く楽しむといったことができる。小さな状態で飼育することを「締め飼い」という。
「締め飼い」はアロワナを飼っている人が良く使う飼育テクニックの一つで、餌やりの頻度、量、質を調整して成長の早いアロワナの成長を抑える。
話が脱線したが、鯉も成長が早く大きくなるので、「締め飼い」のテクニックを使用している人も少なくない。
低水温用の低タンパク質餌はまさにうってつけのアイテムである。
低水温用のデメリット
よく泳ぐ夏場で、広い池などで飼育している場合は低栄養餌なのでこればかり与えるとエネルギーが足りずに痩せていってしまうことがある。
餌の量と頻度を増やせば対応できるかもしれないが、自動給餌にが常に動いている状態になるだろう。さらにその分エサ代もものすごい。
低たんぱくで低栄養といっても値段は低価格ではない場合がほとんどだ。
育てることに関しては最もコストパフォーマンスが低い餌であるのは間違えない。
池などで太らせようとしているわけでもない限り胃への負担も少ないため十分低水温用の餌を選択する理由となるだろう。
結論
目指すべき飼育の形
自分が鯉をどうしたいのかよく考えよう。
大きくしたい
肩の迫力が欲しい
→増体用
色を揚げたい
色をきれいに保ちたい
→色揚げ用
大きさを維持したい
冬に餌やりがしたい
→低温用
それぞれ目的に合った餌を選ぶのが良いだろう。
また、それぞれ専門的な餌は普通のペットショップでは置いていないことがあるため、錦鯉専門店もしくはインターネットで注文するのが良いだろう。
(雑談)筆者の飼育談
飼育環境
ブルーコンテナ(縦800×横1200×高さ400)程度の小さな容器で錦鯉を飼育していた。
餌はキョーリンの低水温用の餌を使用して飼育。
色揚げ餌と併用して低水温用をやることで小さくしかし色あせない個体を維持することができた。
私が住んでいる地域は夏場は猛暑となり暑い日は40℃近くになるため外には置けない。
必然的に室内飼育となるのだ。
餌やり
餌の量は少量で痩せすぎず太りすぎない量を見極めてあげていた。
最終的には8匹の鯉を飼育して1匹も死なせずに小さくきれいな状態を維持していくことができた。色を退色させないテクニックはいずれ書けたらいいなと思っている。
餌は低水温用と色揚げ用を5:1程度の割合で餌やりをしていた。
錦鯉専門店へ鯉の乳頭腫(にゅうとうしゅ)という病気の治療をしてもらった時にはいい餌をよい配分で与えられているといわれたことがあった。
乳頭腫はきれいに取ってもらえた。次回は自分でも取れそうだ。
「締め飼い」について
最後に締め飼いは成長を抑制した自然界の理に反した飼育方法であり、人間に例えるなら食べ物を意図的に調整した虐待に近いと考える人もいる。
その考え方は間違えていない。
鯉が大きくなった時に水槽をステップアップできるもしくは池を用意できるが、数か月準備に時間がかかるなどの際にはぜひ「締め飼い」をして大きな環境が用意できるまでの時間稼ぎにしてほしい。
